花紅柳緑~院長のBLOG

座右の銘「医事は自然に如かず」

名月何ぞ曾て是れ両郷ならん│王昌齢「送柴侍御」


團扇畫譜

  送柴侍御  王昌齢
流水通波接武岡  流水は波を通じて 武岡(ぶこう)に接すれば
送君不覚有離傷  君を送るも離傷有るを覚えず
青山一道同雲雨  青山一道なれば 雲雨も同(とも)にし
明月何曾是両郷  名月何ぞ曾て是れ両郷ならん
(兪平伯等編著:「唐詩鑑賞辞典」, 上海辞書, 2013)
(公庄博著:「王昌齢全詩訳注」, ユニプラン, 2016)

沅水(げんすい)の波浪は武岡に続いているのだ
君を見送るこの時 別れゆく悲しみはない
連なる青山がまとう雲雨は何処とても同じである
山河を隔て他郷で見上げる名月とて別ものであろうか
今此処で別れるとも 離れ行くとも
我等を繋ぐ心はひとつである