空港や駅でそのカメラを構えてあちこち撮りまくっていると、たちまち好奇心むらむらの彼の地のおじさん、お兄さん達がわらわらと集まってきて、「何やねん、それ?!」とばかりに液晶画面を覗き込まれ色々と質問攻めにあった。新しいモノを見つけると血沸き肉踊るというタイプのお仲間は何処の国でも生息しているのだ。実に怪しい英語で応対しながら、それでも話は大いに盛り上がった。
巷の噂を耳にし涎を垂らしながら辿りつき、一目見て触れるやいなや思わず全身の産毛が逆立ってくる、言わば五感に殴り込みをかけられる様な「しびれモノ」に出合いたいという気持ちは、若いころの好奇心や感性がすっかり磨滅したこの齢になっても、心の内におき火の如く燻っている。人生街道も折り返し点を遥かに過ぎてしまったが、てくてくまだ歩かねばならぬこの道の先、その街角を曲がった辺りで、また新手のモノが私の来るのを手ぐすね引いて待っていてくれる気が何時もしている。